ヴァラナシ〜沐浴編〜

早朝4時に起きてガンガに出た。
7月30日からヒンドゥー暦のサーワン月が
始まっていて、それに伴って始まった巡礼のため、
まだ夜明け前なのに巡礼者がもう動き始めていた。
ガンガの近くには巡礼者用の簡易宿泊施設も
設けられている。
巡礼者たちは皆オレンジ色の腰巻とシャツで
少ないけど女性や子供も混じっている。
彼らは歩いたり列車を利用したりして
ヒンドゥー聖地を巡礼する。
オレンジ色は多分シヴァ派の信仰者で
前に黒の上下の巡礼者を見たことがあるけど
彼らはカーリー派らしい。
カーリーとは恐ろしい女神。


ガートに出てぼんやり川を眺めていると
暗い中を早くもガンガに入って沐浴し、
身を清めている人々がいる。
次第に空が白けてきて
日の昇る場所がオレンジ色を帯びてきた。
沐浴する人は後を絶えない。
皆ざぶざぶと頭まで浸かって
さっと上がる。
別のガートではご婦人が多く沐浴するガートもあった。
沐浴する女性は皆中年以上で、
若者が沐浴しているのは見かけない。
サリー姿で沐浴し、
ガートで大胆にも別のサリーに着替えていた。
見ていると皆器用にあのややこしいサリーを着替えている。
私は頭まで浸からなかったけど
脚まで浸かって腕と顔を洗い、
頭に水をかけて上がった。


その後軽く食べ、8時半までまた睡眠、
起きて、昨日約束していた楽器教室に歩いて行った。
ずっと漠然とシタールを弾けるようになりたいと思っていた。
行くと、1人の白人の男の子がタブラを習っているところだった。
奥に上がってシタールを触らせてもらっていると
タブラを教えていた若い先生がシタールのチューニングをしてくれ、
適当に弾いていると仙人のようなシタールの先生が現れた。
白髪を伸ばし、後頭部で適当に丸めて束ねていた。


彼に2時間程シタールの最も基本のところを教わり、
何度も繰り返し練習。
その後、インターネットカフェを探して歩いたけど
ちょうど停電でどこも稼動しておらず。
友人を探したけど、まだ寝ているらしく出てこないので
13時までチャイ屋に入り浸ったりガンガを眺めて過ごし、
その後、リクシャに乗って鉄道駅に出、
14時くらいのデリー方面の列車に乗り、デリーに戻った。


ヴァラナシからデリーまで大体12時間と思っていたけど、
翌日の朝になってもまだ着かず、
挙句デリー近郊で停車信号のため1時間も2時間も停車、
結局途中駅で別の列車に乗り換えて
22時間後にニューデリー駅に到着。疲労