検証:インド人は辛いもの好きだ

最近思ったんですが、インド人は一般的に唐辛子などの辛さをとても好み、
例えば和食や中華などで辛味が効いていないものにインド人が遭遇した場合、
どうなるかと言うと、各自調味料などで辛味を足すなどして
自分好みの味に彼らはアレンジしてしまうために本来の味から離れてしまいがちであり、
日本人が抱いている「インド人は毎日カレーばかり食べている」、
「インド人は辛いものが好きだ」というイメージは
概ね間違っていないことをこちらで確信したのですが、
これは、例えれば、日本人が熱い食べ物を美味しいと感じる感覚に
非常に似ていることに気が付きました。


日本人は、味噌汁を始めとする汁物、ラーメンなどの麺類は
湯気が立つのをふーふーしながら食べるくらい熱々のほうが
美味しく感じるという人が多いのではないでしょうか。
出てきた料理が冷めてると、気が抜けているような、美味しくないような感じがする。
インド人の辛いもの好きを観察するにつけ、母国のそんな日常風景が思い出されました。
辛さが足りないと、何か物足りない。辛くない料理は気が抜けている。
そう感じるのは、やはり幼少時からの食生活において
私たち日本人が温かい食べ物を美味しいと思って食べてきたように、
インド人も辛い食べ物を美味しく食べてきたからだと思えば、
なんとなく納得がいく気がしました。
逆に、私が安いインド料理の定食屋に入って冷めたダル(豆のカレー)が出された際、
これ熱かったらもうちょっと美味しいのにな、と私も思ったことがあります。


でも人によって好みの辛さの度合いはまちまちらしく、
日本人に猫舌の人がいるように、
もちろんインド人の中にも辛いのが苦手な人はいると思われます。
私が平気で食べるインド料理を「辛い辛い」と言いながら食べている
インド人に会ったことがあります。


インドの不思議は生活の細々とした隅々の事柄から始まりきりがないのですが、
インドに慣れるということの一つは、こうやって自分の納得のいく形で
理解して共有する作業を続けるということなのかもしれません。
そうして私はきっとそんな発見を日々楽しんでいるのだと思う。