静かな家とiPod

iPod(アップル社のメモリ内蔵ポータブルプレーヤー)が欲しい…
と今まで思ったことがなかったのだけど、最近購入を考えている。


で、もちろんインドでも売ってるのだけども、
インドでは外国製品に対する関税が高いらしくて、
iPodなんか日本で買うよりも3,000円は高い。
3,000円もあったら専用の保護カバー買ってもおつりが来るじゃん!
と思うと、…次回帰国時にしようかなーと二の足を踏んでしまう。


先日もバンガロール中心を走るブリゲード・ロードをてくてく歩いていると、
Apple Store(アップル社製品専門店)があったので
思わず立ち寄ったんだけども、
値段のことと、欲しい色が販売されてなかったので
結局just lookingで店を後にした。


なぜ今になって欲しくなったのかというと、
思い立った理由は非常にシンプルで、
我が家の中がインドに来て初めて異常に静かだから。
バンガロールは涼しいので窓を開けて風通しをよくする必要がなく、
逆に開けると乾燥した外部から砂埃が舞い込んでくるわけで、
それで四六時中窓を全て閉め切っているんだけども、
建物がよくできているらしく気密性が高く、
(インドの従来の建物は通気性重視のためか建築技術の低さのためか、
両方相まってるのか知らないが気密性が大変低い)
隣近所の生活音も滅多に聞こえないし、
うちは12階なので地上の騒音もほとんど届かない。


しかし、たとえ窓を開放しても
そもそもお上品な住宅コロニーなので周りが静か過ぎる。
しかも新興住宅街なので周囲に寺院などもなく、
ヒンドゥーの吉祥ソングのテープも流れてこなければ、
参拝者たちが鳴らす鐘の音も聞こえず、
近所の子供たちの声も聞こえなければ、
牛の鳴き声も聞こえない。(犬が吠えてるのはたまに聞こえる!)


そんなわけで室内が実際にしーんと音がするくらい静かで、
でもテレビも無ければ好きなアーティストのCDも無いので
youtube(ユーザが好きな動画をアップすることができるサイト)で
探してきては聞いていたんだけども、そのうちにどうもiPodが欲しくなった。
これならインドでは手に入らないCDも
ネット上で買ってダウンロードできるから困らない。


…あと残る手段として!
バンガロールに来る予定、あるいはバンガロールから一時帰国
する予定の人に買って来てもらう…!
有志の方はご一報願います。

バンガロールの携帯番号に変わりました

インドでは、携帯電話の料金体系が州ごとに仕切られていて、
つまり、日本の固定電話みたいに、ローカル通話(州内)、
長距離電話(州をまたぐ場合)、そして国際電話の通話料が
定められていて、そしてその州で買ったSIMカード(携帯電話に
内蔵するICカード。このICカードに携帯の電話番号が入ってると
思ってください。)を他所の州で使うと、
他所の州の電話会社の電波を使わせてもらってることになり、
これをローミングって言いますが、この料金が異常に高い。
私の場合、プリペイド(前払い)というシステムを利用してたので
余計割高だったのだけども、ポストペイド(後払い、日本の一般的な
システムと同じ)と比較して長距離は1分あたり約2.5倍の通話料で、
しかも着信通話でさえも電波を借りてるからか、
こっち側にもどんどん通話料金が発生する仕組み。
私は今年5月にグルガオンで買ったSIMカードをそのままずっと使っていたので
ヴァラナシにいたときも、バンガロールに着いてからも
かけても受けても通話料がじつはいつも気になっていた。
(インド人は概して話し好きなのである。)


それならどうして現地のSIMカードを買わないのかというと、
番号が変わるのが面倒臭かったのと、
そもそも手続きに必要な書類を持っていなかったからである。
通常インド人がSIMカードを購入するには、
パスポートサイズの写真1枚と身分証明のコピーで買えるのだけども、
外国人が買う場合は、それに加えて
住居の賃貸契約書または雇用者が発行した住所証明
(留学生なら学校が発行した住所証明)が必要で、私はそれを持ってなかった。
やっと会社に入り、住所証明をもらって近くの代理店に行ったら
外国人は代理店では手続きできないから、
どこどこにある支店に行ってください、と言われ書類を返された。
では支店に行こうかと思っていたところ、
先日うちの社内の食堂に、契約の出張サービスが来ているのを見つけたので、
そこで早速お願いした。


そのときはすでに書類も整っていたし、社員証でバックを取るため
すんなり新しいSIMカードを入手することができたのだけども、
本人確認がやけに厳しくて、
今日会社に電話会社のスタッフが本人確認に来て、
夜、今度は自宅に別のスタッフがわざわざ住所確認に来た。
さすが人海戦術、インド…。
それだけ偽って加入しようとする人がいるってことですね。


そういえば、入社時も過去の経歴チェックが異常に厳しく、
私は興信所のようなとこで過去の就業先を洗われた。
これは新入社員に対してランダムに行われるという
もっぱらウワサなのだけど、
私は過去の就業先を証明する書類を持ち合わせていなかったので、
(インド人は普通みな持っているものらしい。)
それを確認するのに時間を要したらしく、じつはそれで入社が遅れた。
インドでは職歴、学歴の詐称が多いらしい。
これぞ“Incredible!India”!!
(“信じられない(ほど素晴らしい)インド!”という意味の、
インド政府による観光向けキャッチコピー。
しかし往々にしてシニカルに使いたくなる(笑)。)